2024年8月22日(木)
ワイルドナイツスポーツプロモーションの事業として、平成30年から毎年タグラグビーの指導で赤城少年院さんに訪問しております。
時期で言えば11月の中頃から12月の上旬の間で計3回のタグラグビーを指導しており、最後の3回目は球技大会として寮対抗の試合を行います。
少年たちは最初、タグラグビーというものを知りませんがラグビーはしっかりとイメージしてくれてましてラグビーとは?という問いかけからコミュニケーションを交わしていき、タグラグビー指導の目的に話を導きながらみんなで前向きに取り組んでいくための大切なスタートを作っていきます。
寮対抗の試合はあくまでタグラグビーを前向きに取り組むためのモチベーションであって、目的は試合に勝つことではなく、そこまでのプロセスをどうやって計画的に進んでいくのか、そして毎回の練習を振り返りながらどうやって次に繋げるのかを大切にしています。
また、ルールに対してもみんなで共通認識を持ちます。
ルールという言葉に敏感な少年たちです。
その反応はあまりポジティブでありません。
でもそれは僕だって同じで、大人も子どもも関係なくルールに対して構えてしまうのは当然です。
だったら「ルールを活用して上手くなろう!」という心構えになれば少しはルールと仲良くできるかもしれません。
そうすると少年たちは自然とプレーの中で自分を律した行動を見せてくれます。
そしてレフリー役の僕よりも早く反則に反応したり、僕が見逃した反則も自ら申告して相手にボールを渡してすぐに防御に切り替える行動をとります。
たった1時間、2時間の短時間でここまで劇的に行動に変化が見られるのはすごくないですか?!
僕が魔法を使っているわけではありません。
ラグビーのコアバリュー(品位・情熱・結束・規律・尊重)やOne for all,All for oneの精神がみんなの中に隠れていた少し照れ屋な一面を余すことなく表面化してくれます。
そんな少年たちの行動に一番熱くなってくるのは普段、接している職員の皆さんです。
もしかしたら少年たち以上に熱が入って職員の皆さんも主体的にアドバイスや作戦などを少年たちに伝えてくれます。
でもここはあえて職員の皆さんの介入をストップします。
なぜならば大人のサポートは最小限にして、やっぱり自分たちで道を切り開く訓練をタグラグビーでしてもらいたいからです。
上手くいかないこともあります。
いや、上手くいかないことの方が多いかな。
でも「次こそは成功させてやる!」「違う方法でやってみようかな」など前向きな思考が出てくるまで我慢することで、成功した時の喜びはめちゃくちゃ格別です。
それをぜひ味わってほしいと願いながら、毎年赤城少年院さんで行うタグラグビー教室を楽しみにしています。
今年もお邪魔します。
みんなで最高の時間を作り上げましょうね。
そしてこの学びを皆さんの今後の人生に大きく寄与することを願っております。
W.K.S.P
三宅 敬